Googleから、まもなく登場する次世代スマートウォッチ「Pixel Watch 4」。 そのニュースを見て、多くの人がこう思っているはずです。

- 今、Pixel Watch 3を買うのは“悪手”じゃないか?
- どうせなら、最新モデルを待った方が後悔しないのでは?
はじめまして。『ronri-gear』管理人のシオンです。 実は私、そのPixel Watch 3を、Pixel Watch 4の発表が噂される、まさにその直前に購入しました。

この記事では、今更ながらのPixelWatch3の詳細レビュー記事ではなく、
スマートウォッチ初心者で、Pixel 9ユーザーの私が、なぜその「非合理的」にも見える決断をしたのか。その思考の全てを公開します。 この記事を読み終える頃、あなたは「待つべきか、今買うべきか」という悩みに、自分だけの論理的な答えを見つけているはずです。
1章:結論、Pixel Watch 3は”買い”である。ただし、3つの条件がある
時間がない方のために、まず結論から断言します。 今のタイミングでPixel Watch 3を買うことは、ある条件下では賢い選択になり得ます。
その条件とは、以下の3つです。
- あなたが「スマートウォッチ初心者」であること。
- あなたが「Pixelスマホのユーザー」であること。
- あなたが「セール価格」で買えること。
もし、この3つの条件にあなたが当てはまるなら、PixelWatch4を待たずとも、PixelWatch3を購入して良いかもしれません。
なぜ、そう断言できるのか。その理由を、これからじっくりと解説します。
2章:【縦の比較】Pixel Watch 4 vs 3 スペック比較から見える「進化」と「価格差」
まず、現在わかっている情報から、PixelWatch4とPixelWatch3を比較してみました。細かく1つ1つ見る必要はありません。こんなに進化したの?!とわかっていただければOKです。
機能カテゴリ | Google Pixel Watch 3 公式価格(R7.8):¥39,800~ | Google Pixel Watch 4 (進化点) 公式予定価格:¥52,800~ |
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ディスプレイ & デザイン | ||
画面サイズ | 41mm / 45mm | 41mm / 45mm (サイズ展開は同じ) |
ベゼル / 画面領域 | ・41mm: PW2比で10%以上拡大 ・45mm: PW2比で40%以上拡大 | ・ベゼルが16%スリム化 ・画面領域が10%拡大 |
ディスプレイの種類 | Actuaディスプレイ | ドーム型Actua 360ディスプレイ |
最大輝度 | 2,000ニト | 3,000ニト (屋外視認性が大幅向上) |
耐久性 | 耐落下および耐衝撃性能は備えていない | Corning Gorilla Glassと航空宇宙グレードアルミニウム採用 |
バッテリー & 充電 | ||
バッテリー容量 | ・41mm: 307mAh ・45mm: 420mAh | ・41mm: 325mAh (増量) ・45mm: 455mAh (増量) |
バッテリー駆動時間 | ・常時表示: 最大24時間 ・セーバー: 最大36時間 | ・41mm: 最長30時間 (セーバー時 約48時間) ・45mm: 最長40時間 (セーバー時 約72時間) |
充電方式 | 背面接触型ドック | サイドマウント充電ドック (横置き充電対応) |
充電速度 | ・41mm: 約60分で100% ・45mm: 約80分で100% | ・25%高速化 (15分で50%充電) |
パフォーマンス & AI | ||
チップセット | Snapdragon W5 Gen 1 + Cortex M33 | Snapdragon W5 Gen 2 + Cortex-M55 (AI性能5倍) |
AIアシスタント | Googleアシスタント | Google AI「Gemini」を初期搭載 |
AI機能 | (記載なし) | ・手首を上げるだけでGemini起動 ・AIによるスマートリプライ |
健康 & フィットネス | ||
心電図 (ECG) | 日本では利用不可 | 日本で初めて対応 |
心拍数測定 | 標準センサー | 新マルチパスセンサー (精度向上) |
睡眠トラッキング | 標準機能 | 睡眠サイクル分類の精度が18%向上 |
新搭載センサー | — | ・cEDAセンサー (ストレス測定) ・皮膚温センサー |
GPS | GPS搭載 | 高精度デュアル周波数GPS |
エクササイズモード | 40種類以上 | 50種類以上に対応 (AI認識も強化) |
利便性 & 安全性 | ||
UWBチップ | 非搭載 | 搭載 (「デバイスを探す」精度向上) |
安全機能 | 転倒検出、緊急事態の共有 | 自動車事故検出機能を追加 |
新しい便利機能 | — | 通知クールダウン機能 |
ソフトウェア & サポート | ||
OSバージョン | Wear OS 5 | Wear OS 6 |
見ていただければわかる通り、最新モデルが旧モデルより優れているのは、当然の事実です。 Pixel Watch 4は、Pixel Watch 3に比べて、主にバッテリー性能やセンサー精度が向上すると言われています。
しかし、ここで私たちが問うべきは「その数時間のバッテリー延長や、数%の精度向上という”進化”に、約13,000円という”価格差”を支払う価値があるか?」ということです。 特に、初めてスマートウォッチを使う人が、その差を本当に体感できるのでしょうか?
実際、センサーの大幅向上により、新機能の心電図やストレス測定が追加されましたが、それを活かすことが可能な人はどれほどいるでしょうか。もちろん、使い方を学び、意識的に使うよう行動すればいいかもしれませんが、初心者にとってはそこまで活用できるものでは無い。という方が一般的でしょう。
そういった意味で、初心者にとってはPixel Watch 4に飛びつくのではなく、型落ちのPixel Watch 3を購入しても良いと考えます。
3章:【横の比較】同価格帯ライバルと比較して見える、Pixel Watch 3の「本当の価値」
私はスマートウォッチ初心者ですので、一概に他の商品と比較するのは困難ですが、基本的にはあなたが使っているスマホと同じメーカーで揃えるのが無難である。と考えます。細かい互換性がありますからね(調べた限りですが、、)。
ですが、同じ値段であればより良い商品を購入した方がいいです。値下がりしたPixel Watch 3(約4万円)と同じ価格帯には、どんなライバルがいるか、ご紹介していきます。
特徴 | Google Pixel Watch 3 | Garmin vivoactive 5 | Amazfit Balance | Fitbit Sense 2 | HUAWEI WATCH GT 5 Pro |
価格帯 (R7.8時点) | 39,800円~ | 39,800円 | 34,900円 | 32,800円 | 39,418円 |
強み | Pixelスマホとの最強連携 | バッテリーとSuica決済の両立 | 驚異のコスパと多機能性 | 健康・ストレス管理に特化 | 高級感と本格ゴルフ機能 |
対応OS | Androidのみ | iOS & Android | iOS & Android | iOS & Android | iOS & Android |
バッテリー | 最大24時間 (毎日充電) | 最大11日間 | 最大14日間 | 約6日間 | 最大14日間 |
Suica対応 | ◎ 対応 | ◎ 対応 | × 非対応 | ◎ 対応 | × 非対応 |
通話機能 | ◎ 可能 | × 非対応 | ◎ 可能 | × 非対応 | ◎ 可能 |
音楽保存 | ○ (YT Music) | ◎ 可能 | ◎ 可能 | × 非対応 | ◎ 可能 |
特徴的な機能 | Googleサービス連携 | Body Battery | 体組成測定、ChatGPT連携 | EDAセンサー(ストレス) | ゴルフマップ、チタン素材 |
正直に言って、バッテリー持ちや健康特化商品と比較するとPixel Watch 3は少し見劣りするかもしれません。 しかし、それでも私がPixel Watch 3を選んだ理由は、たった一つ。 Pixelスマホとの、完璧な「連携体験」です。
セットアップのスムーズさ、通知の安定性、Googleアシスタントとの親和性。この「気持ちよさ」は、スペック表の数字には現れない、Pixelエコシステムの中核をなす、圧倒的な価値なのです。
4章:私がPixel Watch 3を2週間使って「これで十分」だと感じた3つの機能
では、実際にスマートウォッチ初心者の私が、2週間毎日使い続けて、心の底から「もう最新モデルを待たなくても、これで十分幸せだ」と感じた機能を3つ紹介します。

1. 健康の「見える化」が、モチベーションの着火剤になる
これまでも、漠然と「健康に気をつけないと」とは思っていました。しかし、Pixel Watch 3を使い始めて、ワークアウトの時間や、日々の歩数が、美しいグラフと数字で「見える化」される。これが、想像以上に強力でした。 「今日はあと2000歩で目標達成だ。一駅手前で降りて歩こうかな」 「今週は目標のワークアウト時間を達成できた!」 この小さな達成感の積み重ねが、面倒だった健康管理を、楽しい「ゲーム」に変えてくれました。
2.「睡眠スコア」が、日中のパフォーマンスを左右する羅針盤になる
これが、私が最も感動した機能かもしれません。毎朝、その日の睡眠の質が「スコア」として表示されます。 この客観的なデータがあることで、自分のコンディションを論理的にコントロールできるようになったのです。 「昨夜の睡眠スコアが低いな…よし、今日の昼休みは早めに食事を済ませて、15分だけ仮眠を取ろう」 このように、その日の体調に合わせた最適な行動を、朝の時点で計画できる。これは、ビジネスパーソンにとって最強の武器になります。
3. スマホからの解放。オフライン再生が、ランニングを自由にする
最近のスマートフォンは、高性能化と引き換えに、どんどん大きく、重くなっていますよね。 音楽を聴き、時間を測るために、あの邪魔なスマホをポケットに入れて走る。それが、私の長年の悩みでした。 Pixel Watch 3は、YouTube Musicのプレイリストを本体にダウンロードし、オフラインで再生できます。スマホを家に置いたまま、ワイヤレスイヤホンとウォッチだけで、身軽に走り出せる。 この「スマホから解放された」軽やかさと自由は、一度体験すると、もう元には戻れません。
タッチ決済のような便利な機能ももちろんありますが、私の生活を本質的に変えてくれたのは、この3つの「自分と向き合う」ための機能でした。
【まとめ】
もう一度、結論を繰り返します。
あなたが、 「スマートウォッチは初めてで、使いこなせるか少し不安」 「Pixelスマホとの連携を、最も重視したい」 「セールやポイントを活用して、賢く手に入れたい」 と考えているなら、値下がりしたPixel Watch 3は、最高の選択肢です。
最新モデルを追いかけるのではなく、自分の用途と予算に合わせて、論理的に最適な選択をすること。 それこそが、『ronri-gear』が提案する、後悔しないガジェット選びです。
この記事が、あなたの決断の羅針盤になれば幸いです。
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