「資産価値の担保しやすさ」で中古マンション×リノベを選んだ理由

マンションリノベ

中古マンションを買ってリノベーションする、という選択をする前、私は「賃貸のままでいくか、持ち家にするか」でかなり悩みました。

賃貸のままでは家賃を払い続けても資産にならず、かといって持ち家にすれば住宅ローンという名の負債を背負う。YouTubeなどで定番の「賃貸vs持ち家」論争も、結局はこのトレードオフの堂々巡りです。

このバランスをどう見極めるか。そこで私がたどり着いたのが、単なる「損得」ではなく「資産価値」という軸でした。

注文住宅を選ばなかった理由は、正直「木造への不安」だった

持ち家を検討する中で、注文住宅という選択肢ももちろん頭にありました。ただ、私の中でどうしても引っかかったのが「木造」という構造でした。

私は土木設計コンサルで橋梁設計をしています。仕事柄、鋼構造や鉄筋コンクリート(RC造)の強度や耐久性を日常的に扱っているため、たとえ現代の木造建築の技術が優れていたとしても、木造住宅に対しては経験則的な不安を拭いきれなかったんです。これは客観的なデータに基づく話というより、職業柄染みついた感覚に近いかもしれません。

その点、中古マンションであればほぼ確実にRC造です。この「構造への信頼感」は、注文住宅ではなく中古マンション×リノベを選ぶ、私にとって強力な動機になりました。

「一度値下がりした状態」から買う、という発想

新築物件には、必ず「新築プレミアム」と呼ばれる上乗せ価格が乗っています。そして新築は購入した瞬間から資産価値が下がり始めるとよく言われます。

一方で中古マンションは、その新築プレミアムがすでに剥がれ落ちた状態、つまり一度値下がりしきったところから買うことになります。ここから先の下落幅は、新築に比べて相対的に小さいはずだ、というのが私の考えでした。そこにリノベーションを加えることで、資産価値としては多少なりともプラスに働くのではないか、という期待もありました。

新築マンションと中古マンションの資産価値下落カーブを比較したイメージ図

そのうえで、物件選びの段階では次のような条件を意識していました。

  • 駅徒歩15分圏内(需要が途切れにくい立地)
  • RC造(構造の安心感)
  • 新耐震基準(1981年以降の建築)
  • 総戸数100戸以上(管理体制の安定性)

築25年以内を中心に、特に「管理の質」を左右する総戸数(100戸以上)を重視しました。小規模で住民による自主管理に近い形になっていると、隣人トラブルに発展しやすいのではないかと想像していたからです。管理組合がきちんと機能しているかどうかは、将来の資産価値にも直結する部分だと考えていました(※「大規模マンション」に法律上の明確な定義はなく、一般的には総戸数100戸以上が目安とされています。150戸や300戸以上を基準とする考え方もあります)。

正直に言うと、最終的な決め手は「コスト」だった

ここまで資産価値の話をしてきましたが、実際に意思決定をする段になると、最終的な決め手として一番大きかったのはコストでした。資産価値はもちろん常に頭の片隅にありましたが、単独で決め手になったというより、コストの検討と同時並行で効いてきた、という言い方が正確だと思います。

(コストの比較については、こちらの記事で35年トータルで試算した話を書いています)

資産価値だけを絶対的な基準にして物件を選んだわけではなく、あくまで判断材料のひとつとして持っていた、というのが実態に近いです。この記事を読んで「資産価値が最優先の決め手だったんだ」と思われると、少し実態とずれてしまうので、ここは正直に書いておきたいところです。

住んでみて感じる、裏付けらしきもの

実際に住み始めてから、資産価値についての判断が正しかったかどうかを本格的に検証できたわけではありません。ただ、それらしき手応えはいくつかあります。

まず、「売りませんか」というチラシがポストによく入ります。これは、このマンションに一定の需要があることの裏付けなのかもしれません。

それから、住民の年齢層がかなり幅広いことにも気づきました。若いファミリー層からシニア層まで、いろいろな世代の人が暮らしています。これはこのマンションだけの傾向かもしれませんが、住民の新陳代謝が起きているということは、マンション管理組合の健全性、ひいては将来の資産価値にも直結すると考えているので、悪くない兆候だと捉えています。

とはいえ、これらはあくまで「そう見える」程度の話で、実際に売却査定を受けたりしたわけではありません。本当の答え合わせは、まだ先のことになりそうです。


資産価値とは「これさえ満たせば絶対安心」という正解があるものではなく、リスクを減らすための「仮説の積み重ね」だと思っています。木造への個人的な不安、駅からの距離、構造、管理体制。ひとつずつ条件をクリアしながら、「ここなら価値が落ちにくいはずだ」という仮説を立てて選んだ、というのが正直なところです。

もしあなたが物件の資産価値や選び方で迷っているなら、同じように悩み抜いた元施主目線で相談に乗ります。ぜひココナラをのぞいてみてください。

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